海外コンテンツに触れる中で、何度も耳にしてきたものがあります。
それは、ケビン・ケリーが2008年に書いた「1,000 True Fans」というエッセイです。先週のメルマガでライアン・ホリデイのX記事を紹介したんですが、その中でも言及されていました。
今日のメールでは、2008年の有名なエッセイをもとに、あなたのライティングに役立つヒントをお伝えします。もしご自身の商品を売って生活したいとお考えなら、ぜひお読みください。僕もこの機会に一緒に学びます。
原文の中で、最初に目に止まったのはこの文章でした。
To be a successful creator you don’t need millions. You don’t need millions of dollars or millions of customers, millions of clients or millions of fans. To make a living as a craftsperson, photographer, musician, designer, author, animator, app maker, entrepreneur, or inventor you need only thousands of true fans.
(成功するクリエイターになるのに、何百万ドルも必要ありません。何百万ドルもの資金も、何百万人もの顧客、何百万人ものクライアント、何百万人ものファンも必要ないのです。職人、写真家、ミュージシャン、デザイナー、作家、アニメーター、アプリ開発者、起業家、発明家として生計を立てるには、何千人もの真のファンがいれば十分です。)
真のファンとは?
あなたが作るもの全てを買ってくれる人です。
「いや、ちょっと待ってくれ。いくらなんでも全部は無理でしょ!」
もし、あなたがこう感じたなら気が合いそうです。なぜなら、僕も同じように感じたからです。確かに無理っぽい。しかしこの話は、「割合」に関する重要なポイントでもあるので、後ほど詳しくお伝えしましょう。
さて、あなたがクリエイターを目指しているかどうかはわかりませんが、副業で文章を書いてお金を稼ぎたいとはお考えでしょう。僕はメルマガで海外情報をお伝えしながらお金を稼ぎ、残りの時間で映画の脚本を書きたい。人生で求める対象は違っても、「文章でお金を稼ぐ」は共通しているはず。
例えばあなたが作るもの(商品)とは、
- 有料note
- Kindle
- サブスク系
- 写真、音楽、小説、etc
などがあります。
ケビン・ケリーは、「真のファンが約1000人いれば、生活は成り立つ」と言います。本当でしょうか?
ただし、2つ条件があると…
あなたが満たすべき2つの条件
- 毎年、真のファン一人あたり平均100ドルの利益が得られる作品を作る
- ファンとの直接的な関係性を築く
もしあなたが真のファンを1000人獲得し、一人あたり100ドルの利益を得ることができれば、年間10万ドルです。ただし、この金額についてはこんな主張がありました。
The number 1,000 is not absolute. Its significance is in its rough order of magnitude — three orders less than a million. The actual number has to be adjusted for each person. If you are able to only earn $50 per year per true fan, then you need 2,000. (Likewise if you can sell $200 per year, you need only 500 true fans.) Or you may need only $75K per year to live on, so you adjust downward.
(1000という数字は、絶対的なものではありません。その意味は、100万より3桁小さいというおおよその桁数にあります。実際は、一人ひとりに合わせて調整する必要があります。真のファン一人あたり年間50ドルしか稼げない場合は、2000人のファンが必要です。(同様に、年間200ドル稼げる場合は、真のファンは500人で十分。)あるいは、生活費として年間7万5千ドルしか必要ない場合は、下方修正します。)
正直、僕は1年10万ドルもの生活費は必要ないので、もっと少なくていい。あなたはどうでしょうか? もし僕と同じなら、年間の利益を減らすか、獲得するファンの数を少なく見積もることで、おおよそ目指すべき方向性が確認できます。
ただ、よりコントロール可能なのは②の「ファンとの直接的な関係性を築く」でしょう。あなたが読者と直接的な関係性を築けば、日頃からあなたの発信を追ってくれる。これだけ発信者が多い世界で、常に新しい人の注目を集め続けるのは難しいですよね。それより、既存読者との関係性を深める方が理にかなっています。なぜなら新規ファンを獲得するより、既存ファンにより多くを提供する方が簡単だからです。
それに、あなたが直接的な関係性を築くプロセスで真のファンを1人獲得できれば、周囲に2〜3人の常連ファンが生まれる可能性があります。浅く広い発信でもあなたは好かれますが、より深く追いかけてもらうことはできません。
ここまでの話を整理すると、あなたは1人の真のファンを獲得するために発信し、その過程で周囲に常連ファンを作りながら、必要な読者(〜1000人)の獲得を目指すということです。
日頃から発信しているあなたのような方であれば、読者を獲得する難しさは痛感しているでしょう。と同時に、重要性も理解しているはずです。厄介なのは、これらの読者はあなたの商品を全て買ってくれるような真のファンである必要があるということ。
あなたが書く文章に共感し、あなたを信頼し、敬意を示し、商品を好きになってくれるドンピシャの読者…
…無理じゃね?
メール前半で感じたこの想いが、あらためて頭をかすめているかもしれません。さて、ここで先ほど宙ぶらりんにしていた「割合」の話に入ります。
おそらくここが、このメールで最も興味深いポイントです。
もし、100万人に一人しかあなたに興味を示さなくても
Every thing made, or thought of, can interest at least one person in a million — it’s a low bar. Yet if even only one out of million people were interested, that’s potentially 7,000 people on the planet. That means that any 1-in-a-million appeal can find 1,000 true fans. The trick is to practically find those fans, or more accurately, to have them find you.
(作られたもの、考えられたものはすべて、少なくとも100万人に1人の興味を惹くことができます。それは低いハードルです。しかし、100万人に1人しか興味を示さなくても、それは地球上に潜在的に7,000人が存在するということ。つまり、100万人に1人の魅力でも、1000人の真のファンを見つけることができます。重要なのは、実際にそのファンを見つけること、より正確には、ファンにあなたを見つけてもらうことです。)
調べたところ、現在地球の人口は80億人です。もし100万人に一人しかあなたに興味を示さなくても、世界中にあなたの潜在的なファンは8000人いる。この部分はPodcastでも喋ったので、詳細はこちらをご覧ください。
今や言語の壁は、翻訳で解決できます。僕が英語圏の情報を追っているように、海外の人があなたのファンになる可能性は十分ある。「全部買ってもらうなんて無理」と感じた気持ちも、この割合を客観的に見れば不可能じゃないと思えます。なぜなら仮に100万人に一人でも、世界には8000人もいるからです。そしてそれは、ケビン・ケリーが提唱する1000人の真のファンよりずっと多い。
つまり、非常にニッチな内容でも生活は成り立つということ。
勘の良いあなたならもうお気づきかもしれませんが、このニッチはSEOでいうロングテールです。大手はあなたが狙うようなロングテールに時間を割くことはできません。それはつまり、あなたらしさを発揮してニッチな領域で帝国を築くチャンスだということです。
もちろんあなたが優秀で、類まれな才能の持ち主であれば、何十万人、あるいは何百万人ものフォロワーを獲得し、熱心なファンを抱えて何億円も稼げるかもしれません。しかし、漠然とした高い目標を追って挫折するより、あなたを慕ってくれる真のファンを1000人獲得する方が現実的です。
「いや、ちょっと待ってくれ! そうは言っても、その1000人が難しいんだよ」
確かに、僕も同意です。ただ、ケビン・ケリーのエッセイから学ぶべき本質は、無闇に広げず、心からあなたを好きになってくれる人を見つけようということです。
あなたらしさを発揮して、読者と直接的な関係性を築いてください。
具体的には?
あなたの好奇心に従って発信すること。なぜなら、あなたらしさであなたに勝てる人はいないからです。加えて、読者と直接的な関係性を築くために、メルマガの開始を検討する。相手のメールアドレスを取得できれば、プラットフォームやアルゴリズムに振り回されることなく、あなたのメッセージを届けることができます。
もちろん、僕も証明しなくてはいけません。このメールに書いた内容が、実現可能かどうか。
もし、ご自身の商品を売って生活したいとお考えなら、あなたを慕ってくれる真のファン1000人を獲得してください。
あなたを支えてくれるのはSNS上の浅い付き合いではなく、あなたを慕ってくれる真のファンです。彼らは誰より大切であり、あなたの人生をより良い方向へ導いてくれる。
この事実をお忘れなく。
もし100万人に一人しかあなたに興味を示さなくても、世界には8000人います。
Tatsuya
P.S.
問題は?
好奇心に従いながら、どうやってあなたの真のファンを見つけるか。
僕は「ストーリーテリング」が鍵だと思っています。なぜなら、ストーリーテリングはあなたの個人的な視点を読者の関心ごとに結びつける最も効果的な方法の1つだからです。
優れたノウハウを持ってる人は、たくさんいます。輝く実績を持っている人も同じです。あなたも、その一人かもしれません。
でも、それらを効果的に伝えられる人はそう多くありません。
単なる自慢話に陥ることなく、相手をウンザリさせるリスクも避けながら。
もし、日頃からストーリー主導のメールを楽しんでくださっているなら、Your Writingをご覧ください。きっと、あなたの真のファンを惹きつけるお手伝いができるはずです。