僕は交差点に立っていました。
すぐ横のガラス張りの建物から、人々が出てくるのが見える。ホテルなのか、カフェなのか、うまく思い出せない。
でも、1年前も同じ場所にいたことは覚えています。そして、同じ場所で同じことを思った。
「俺は前進できてんのか?」
先週の木曜日、仕事の休みに東京の錦糸町に行きました。
上京した9年前に、最初に働いた街。

当時、新宿で仕事が決まっていたんですが、直前に辞退して錦糸町で働き始めました。
今でも年1回ほど、足を運んでいます。
なぜなら、初心を思い出したくなるから。そして、忘れたくない過去があるからです。過去を振り返るのが人生のテーマで、懐かしい記憶に浸るのが好きなんです。
ノスタルジーでしょうか?
そうかもしれません。
よく通っていた中華屋で、油淋鶏を食べた。

食後はかつての会社の周りを歩いてから、当時、アジトと呼んでいた建物まで行ってみました。アジトは同じ場所にあった。何も変わっていないように見え、その事実に安堵する。仕事前に脚本を書いていたカフェにも行きました。カフェはあったけど、内装が変わってた。変わってしまった事実に、少し寂しくなる。
時間が許す限り、場所を選びながら歩きました。

次に錦糸町に来るのは、数ヶ月後か、1年後になる。だから、ゆっくり味わいたい。1回1回を特別な時間にしたい。
夕方、錦糸町から隣駅の両国を経由し、さらに隣の浅草橋まで歩きました。昔も仕事終わりに歩いていたんです。同じルートを、何ヶ月も。
この日、何時間も歩きながら懐かしい記憶が次々と現れ、人生について考えました。途中、休憩で立ち寄った神社のような場所で文章を書いた。

懐かしい場所は、あなた自身のことを教えてくれます。
なぜなら心が敏感になり、普段考えないことまで想いを馳せることができるからです。束の間、忙しい日常から離れることで、かつて存在した日、瞬間、人を感じることができる。
あなたが何を求めていて、何を大切にしているのか。そして、これから何をすればいいのか。
僕は散々、執筆で回り道してきました。後悔はあります。錦糸町の交差点で1年前の記憶がフラッシュバックした時も、どこにも進めていない感覚になった。
「時間はたくさんあっただろう? お前は何をやってるんだ?」と自分を責めた。その後、「大丈夫だ、焦るな、時間はあるよ」と何度も言い聞かせた。
もし、忙しい日々で自分を見失いかけているなら、懐かしい場所に行ってみてください。
幼い頃に住んでいた街、大人になって住んだ街。大切な日々と、大切な人を感じる場所に。あなたは今、長い人生の途中にいます。僕もそうです。確かに、懐かしい場所に行ったからって、全ての問題は解決しません。相変わらず、悩みはそこにある。
でも、時には立ち止まって思いっきり空気を吸っていいと思うんです。まるで息を止めて全力疾走するように日々を生きなくても、世界は広い。
そしてあなたには、もがいている今があり、かけがえのない過去があり、そしてその過去をより輝かせる未来がある。
あなたに共感してもらえるかどうかわからないけど、僕が今を生きているのは未来をより良くするため。なぜなら未来が良くなれば、過去がさらに大きな意味を持つからです。過去がずっとすぐ近くにあって欲しい。永遠に思い出すかけがえのないものであって欲しい。
また、次の春に錦糸町に行ってみます。
僕は過去に生きます。
いつか、あなたの人生観を聞いてみたい。どこかで会ったら、一杯飲みながら語り合いましょう。
Tatsuya
P.S.
錦糸町に行った日は歩き疲れて、帰ってから1時間半ほど仮眠しました。
昼過ぎに家を出たんですが、帰ってくる頃にはもう暗かった。でも、やる気に満ちていたし、心が落ち着いていたので作業を開始しました。
そして何かの巡り合わせのように、この文章に出会った。
A dying patient wrote a letter to herself.
I think about it often https://t.co/BfaHfvDjk3— Cole Jaczko (@colejaczko) September 1, 2026
■翻訳
もし、もう一度人生を生き直せるなら
次はもっとたくさん失敗したい。もっとリラックスして、もっとしなやかになって、今回よりずっとバカバカしく振る舞いたい。物事を深刻に考えすぎないようにして、もっと冒険してみたい。もっと山に登り、川を泳ぎ、アイスクリームをもっと食べて、豆は少なめにしたい。実際のトラブルは増えるかもしれないけれど、想像上の心配は減ると思う。
私はずっと「まともに」「健全に」生きてきた人間です。楽しい瞬間もあったけれど、もしやり直せるなら、もっとそういう瞬間を増やしたい。いや、それだけにしたい。毎日を何年も先まで見越して生きるのではなく、ただ瞬間瞬間を積み重ねていきたい。私は、体温計も湯たんぽもレインコートもパラシュートも持たずに出かけることなんてなかった人間です。もう一度やり直せるなら、もっと身軽に旅をしたい。
もし人生をやり直せるなら、春はもっと早くから裸足で歩き始め、秋はもっと遅くまで裸足でいたい。もっとたくさんダンスに行き、もっとメリーゴーランドに乗り、もっとたくさんデイジーを摘みたい。
—ナディーン・ステア
85歳
ケンタッキー州ルイビル
悲しい話じゃなく、いつか僕らは死にます。今のところ、この運命からは逃れられそうにない。怖さがないと言えば嘘になりますが、39歳になり、昔より徐々に自分の死を受け入れる準備ができてきた。あくまで自分の分だけ。この人生がいつ終わるかわからないけど、それまでは自分らしく生ききってみる。
年齢を重ねたら北欧に移住して、森の中の家で過去を振り返って生きたい。部屋には膨大な日記がある。すぐ近くには、美しい湖もある。太陽の光があたたかくて気持ちいい。
「ビックドック」と名付けた大きな犬が2匹いる。僕が死んだらお隣さんのところに行けるよう、彼らが通れる秘密のドアも作っておく。でも、できれば自然の中で消えていきたい。あたたかい太陽の下で。
人生の後悔をゼロにはできないけど、この世界から消えていく瞬間に、「お前はよくやったよ。楽しかっただろ?」と言いたい。
今、この手紙を読んでいるあなたが何歳で、どこにいるかわからないけど、こうして同じ時代を生きて奇跡的に出会った以上、あなたの人生が幸せであればいいと思っています。あなたとあなたの大切な人がずっと、できれば永遠に、幸せに生き続けられますように。
心から。