高校の同級生と、新宿の夜

「東京行くけど、ヒマ?」と、高校のクラスメイトから数日前にLINEが届いた。「いやー、今忙しくてさぁ」と言えればそれはそれで幸せなのかもしれないが、端的に言えば暇である。豊洲での勤務2日目を終えてから、大急ぎで新宿へと向かった。会うのは1年半ぶりぐらいだろうか。一昨年の夏、雨が降る新宿の居酒屋で会ったのが最後だ、と記憶している。その時に飲みながらこう言われた。「なんか、オスギ(高校時代のあだ名)は、継続的に続けれるもの見つけたら?」と。諸々、他にも理由はあるものの、その言葉をキッカケにこのブログを書き始めた。それが一昨年の8月。色々あった。そう考えると結構久しぶりに会った気がする。

歌舞伎町で待ち合わせ、ブラブラと街を歩きながら地下へと階段が続く一軒の店に入った。居酒屋だろうか、カウンターだけの店でなんだかオシャレな感じである。ビールを頼み、焼鳥を食べながら語り合う。時々、おでんをつつく。互いの近況から仕事の話、そして昔の話へ。彼(ここではMとする)とは高校時代からの付き合いで、ぼくが大学を辞めた後に勤めた会社も、元々はMキッカケでお世話になった。特に20代の前半はよくつるんだ。お互い各々夢があったので仕事が終わってから合流しては夜な夜な語り合った。何時になろうが関係ない、翌日仕事でも関係ない、まさにそんなノリである。ぼくはこれまでも友達に恵まれてきたし、それなりの悩みは都度都度ありつつも、常に楽しい学生生活を送ってきたと思う。なので人生で一番楽しかった時期を選べと言われると結構困る。でも、いつが自分にとって本当の意味で青春だったか、と考えると、恐らくMと共に葛藤しながらも過ごしていた時期、20代の前半だと思う。今と比べても随分と生意気だったし、世間知らずだったけれど(今でもそうだけども)、自分の中にあるいつか失うであろう大切な何かを必死に守ろうとしていた。あがいていたのだ。そんな時期が懐かしくもある。

昔は意見を主張するがゆえMと何度も何度も衝突をしたけれど、今はMの意見も冷静に聞けるようになった。彼の言葉で、なるほど、と反省することもある。大人になったんだろうし、何より日々忙しい仕事に奮闘するMに尊敬の念が湧いてきたのかもしれない。出会ってから16年。時間の経過と共に関係性は少しずつ変化してきた。とはいえ根っこは変わらない。変わりたくない。出来ればこれからも会って語り合いたい。いくつになっても、ジジイになっても。今回、参考になる話もたくさん聞けたし、ふと自分が日常生活で感じる不安をMも感じていたりと、どこか安心したりもした。不安なのはぼくだけじゃないんだな、と。懐かしい話も出来たし、途中、手厳しい意見も貰ったけど、その厳しい意見を言ってくれることにも感謝である。勿論、なにくそ精神が完全に消えてしまうとそれも問題だけれど、基本的には感謝だ。どうせMはこのブログは読んでいたいだろうから、ここで伝えておく。本当にありがとう。おまけにお会計も多く払って貰った。

「脚本が売れたら高級な店に連れてもらうから、その時また連絡するし、気にすんな」と言われた。その時はLINEブロックするよ、と伝え、ふざけあった。30をこえた男二人が。刹那、高校時代を思い出した。