日記「未来の地元同窓会」

午後の豊洲に地元である大阪南港の空気を感じて写真を撮った。

南港の海沿いにもこんな感じの教会?がある。大阪湾に面したエリアで高いマンションなんかも建っているし、海の向こうには海遊館やユニバーサルスタジオジャパンが見える。一昨年の11月以降、足を運んでいない。久しぶりに行ってみたくなった。南港は埋立地で、今でこそ海底トンネルが繋がり移動が便利になったものの、ぼくが幼い頃は橋しかなくて、そこを通らないと南港の外に出ることが出来なかった、と記憶している(車が通る大きな橋は別であった)。聖域と言えば大げさに聞こえるかもしれないけれど、外と繋がっている唯一の橋には何だか冒険心を刺激されたし、どこか怖くもあった。この先にはどんな世界があるのだろうか、と自然と想像が膨らんだけれど、未知の世界は恐怖とセットでもあった。こじつけかもしれないけれど、30歳をこえた今もあれやこれやと空想して楽しめる性格なのは、海に囲まれた南港という街に住んでいた影響があるのかもしれない。大好きな街だし、それはこれからもずっと変わらない。生きていくことは変わっていくことでもあるけど、変わらない部分はずっと持ち合わせていたい。最後の最後まで変わらない部分は自分そのものであると思う。

ひとつ、昔からの夢がある。いつの日か南港の海沿いにマンションを借りたいと思っている。理想は高層階だ。大阪湾が見渡せる見晴らしの良い部屋。時々、関東から大阪に帰ってきては日頃の疲れをそこで癒す。そのための秘密基地だ。きっと向こう数年は東京が主戦場になる。大阪には実家があるし、僕は実家が好きなのでそちらにも入り浸るつもりではあるが、贅沢を言えば幼少期を過ごした大好きな南港の部屋で海を眺めながら物思いに耽ったりしたい。物はあまり増やさず、でも数日間は暮らせる設備を整える。陽射しが入ってくる部屋にシンプルな机を置いて、いつでも文章を書けるようにする。勿論、寝室は別にある。脚本やブログなどを書いている途中に眠くなると困るからだ。睡魔の誘惑に勝つためには、なるべくベットを離しておかなくてはならない。リビングにはソファとテーブルがあり、カウンターキッチンが備え付けられている。戸棚を開ければ年代物の個人的に思い入れのあるウイスキーが数本並ぶ。心地よい生活空間ながらどこか生活感を排除した空間が理想だ。

そこに地元の友人を招待してささやかな同窓会を催す。頻繁に連絡を取り合っている友達もいれば、もう何年も会っていなかった友達も来たりする。前もって何ヶ月も前から日にちを決めて同窓会当日を楽しみに待つ。そんな生活は素敵だ。人生(未来)に楽しみがあるだけで日常の些細なことに幸せを感じやすくなる。年齢を重ねた友人達と再会したい。待ち合わせ時刻よりもかなり早く来てしまう友人がいたりして、マンションの下まで迎えに行ったりする。久々に会う友人はちょっぴり太っていたり、あるいは髪が薄くなっているかもしれないけれど、基本的には全然変わっていなくて、その事実がどこか嬉しくもある。偉くなっているやつもいるかもしれないな。中にはオシャレをしてくる友達が居たりして、自分のファッションセンスのなさにちょっぴり恥ずかしくなったりもする。南港の海沿いにはスーパーがないから買い出しに出かける。昼間からすでに飲み始めているやつもいて、家に残るチームと買い出しに行くチームに別れる。自家用車があればベストだけど、タクシーでもいい。なんなら徒歩でも。僕は一応、家の主なのでみんなをもてなさなきゃいけないので買い出しに行く。その道中にちょっぴり真剣な話に発展したりするかもしれない。仕事のことや、家族のこと、親のこと、仲間のこと、将来のこと。結婚している友達もいれば、独身の友達もいるだろうし、離婚している友達もいるかもしれない。色んな人生が交差する日になればいいなと思う。男女問わず集まれればこんな素敵な日はない。予定があって早めに帰らなきゃいけない友達もいれば、「今日は泊まってく!」なんて言い出す友達も数名いたりして、夜は夜で飲みながら軽く音楽をかけたりする。昼間、あれほど大騒ぎしていたのに、夜に真面目な話をし始めて、このまま朝が来て欲しくない、と思ったり。真夜中に雨が降り始めるかもしれない。翌朝の冷たい空気を輝かせるためだ。翌朝、全ての友達を見送った後、ひとりでソファに座って昨日からの同窓会を振り返る。楽しければ楽しいほど感じるさみしさが強烈だろうなと思う。僕は寂しがりやだから、どうなるんだろうか。また次の同窓会の日を考えたりして、記憶の中で、空想で、その寂しさを紛らわせるのかもしれない。

そんなことを考えていて、ふと時計を見るともうすぐ昼休みが終わることに気付いた。仕事に戻らなきゃいけない。僕は午後の豊洲に居る。数分だろうか、未来の南港に僕は居た。未来の同窓会の日に。そんな日を迎えるために、しっかり頑張らなきゃいけない。幸せだろうな。同級生のみんな、いつかそんな日が来ればいいなと個人的に勝手に想像してます。それまでお互い元気でいれたら。