日記「寝坊は本性が出る」

自宅から職場までおよそ2時間かかる。少し余裕を持って家を出ているので本当はもう少し短い時間で着くんだけれど、だいたいそんな感じ。往復に換算すると毎日4時間である。この通勤にかかる時間が無駄かどうかはある程度わかることなのでいいとして、大切なのは時間に余裕を持って行動するということ。せかせかして行動したくないし、ギリギリになると心の余裕もなくなる。これは別に時間に限ったことだけじゃなくて、お金だってそうだ。あまり認めたくはないが、給料日を心待ちにし、翌月の支払いに頭を悩ませたことは数え切れない。つまり、何事もある程度の余裕は必要だということだ。通勤時間については先程書いたけれど、9時からの勤務なので、毎日7時頃には家を出る。逆算すると、6時頃には起きる。朝、シャワーを浴びないと気が済まないので、それぐらい前もって起きる。

が、今朝、目を覚ますと7時10分。この時のオーマイガー感は半端じゃない。まぁ、この日記を読んでいる人は大したことないと思うだろう。長い人生だ。例え遅刻してもそれほど騒ぐことじゃないと。たしかに、僕もそう思う。だが、それはあくまで他人であればの話。自分ごととなると結構焦る。一瞬、頭が真っ白になる。しかも、今朝は目覚ましがうまく設定できていなかったようで、たまたま、たまたま7時10分に目が覚めたのだ。なんという偶然だろうか。世の中には偶然などないのですよ、これは必然という…なんていうことはどうだっていい。完全に偶然。しかも、ギリギリの偶然である。これ以上、遅ければ完全に遅刻だった。久々の寝坊である。とりあえず落ち着かせるためにお茶を飲んだ。どうする?と自分に問いかけるが、うまく頭が働かない。心臓が高鳴り、靴下がうまく見つからなかったりする。靴下なんて置いてるところは一緒なわけで忘れるはずもないのに、こんな時は意味不明なまでに空回りする。しかも、どうしてもシャワーが浴びたくなって結局風呂場で頭だけ洗った。時間のことだけを考えると今すぐに家を出るという選択肢がベストだろうが、今日一日の自分のテンションを考えると、せめて髪だけは洗っていたかった。大幅に時間をロスした。仕方ない。

遅刻や寝坊などのピンチの時には本性が出る。昔、23歳の頃、当時勤めていた会社の社長に「明日の会議は大事やから、9時に」と言われ、その翌朝、起きたのがまさかの10時半。人生でそれほど寝坊はないけど、この時は盛大にやらかした。完全に頭真っ白。思考停止の役立たずである。一瞬、放心状態になり、直後、強烈に焦り始めた。まず、最初に考えたことは「どう言い訳をしよう?」ということだった。これは今思い出してもちょっぴり悲しくなるけど、まず言い訳しようということが頭に浮かんだ。最初がそれである。ごまかそうとしたのだ。だが、すでに会議開始から一時間半が経っている。よりによって絶対寝坊してはいけない日に寝坊をした。あの時ほど会社に電話をするのが嫌だった時はない。結局、正直に告白した。寝坊しましたと。今、当時の記憶を思い返すと、まず自分を守ることを考えた自分が恥ずかしくもある。周りの人に迷惑をかけて申し訳ないとか、仕事が停滞するとか、そういうことに意識が向いたのではなく、単純に怒られたくない、という意識が働いたのだ。自己保身である。この経験は自分の弱さも感じることになったし、同時に自分の本性というか、人間的に汚い部分をまざまざと認識させられたような気がして今でも忘れることが出来ない。会社に着くとたしか会議は終わっていて、社長に肩を叩かれた。「頼むで」そう言った社長の目は笑っていた。その目を見て、余計に申し訳なくなり、ごまかそうとした自分が嫌になった。今日寝坊して、ふとそんなことを思い出した。あ、今日は仕事には間に合ったのでご心配なく。

March 13,2020
I overslept this morning.