エンターキー死す!

約10年間、大切に大切に使ってきたノートパソコンがついに来るところまで来ている。ブログのタイトルで何となく感じてもらっているかもしれないが、エンターキーが完全に死にかけている。皆さん、エンターキーをご存知だろうか? パソコンを使う時に必ずと言っていい程使用する要のキーである。あまりのショックに現実逃避を兼ねて暗がりでパソコンの写真を撮った。格好いいではないか、とひとり自己満足に浸り、直後瀕死のパソコンを思い出してブルーになった。まぁ、もったといえばもった方かもしれない。それに使用頻度も多いので仕方ない部分もある。

普段からパソコンを使う人も多かろう。そんな人のためにエンターキーを押しすぎると何が起きるのかを伝えておく。単刀直入に言う。まず、エンターキーが取れる。この瞬間の衝撃はなかなかのものである。取れるなんてこれっぽっちも思っていないものが、なんの前触れもなく急にポロっと取れるのだ。元々、長年使う中で少し押しにくくなってきた感はあった。時々反応も悪かった。だが、まさかエンターキーが取れるなんてこれっぽっちも思っていない。このブログを書きながら当時のことを思い出してきた。最初たしかに、ん、おかしいな、と思った。だが、特に気にすることもなく1年ぐらいそのまま使った。そう、たしかに1年ぐらいだ。で、取れた。

だが、パソコンとは便利なものでエンターキーが取れても使えることは使える。少なくともぼくのパソコンは使えた。なぜなら、エンターキーの下には小さなボタンがあるのだ。そこを押せる。そこを押すことでエンターキーを押したことになる。パソコンの構造上そのようになっているのか、はたまたエンターキーが取れた時のことを想定して作られているのか、それは定かではない。が、とにかく使えるのだ。なかなか嬉しい。その状態でぼくは脚本を書いていた。何ヶ月も。集中さえしていれば全然気にならない。むしろ、最初からエンターキーなんて存在していなかったのではないか、と思い始めていたほどだ。

だが、ついに、小さなボタンも取れた。かつてエンターキーの下から現れ、まだ大丈夫、と優しく囁きかけてくれたあの女神にも似た美しきボタンがポロっと、突然に。嘘だ…嘘だー!!、と叫ぶ元気などあろうはずもなく、ぼくはただ立ち尽くした。終わったと。

しかし、諦めが悪いのがぼくの良さでもある。今は、かつてボタンがあった場所を「イケー!!」と念じながら押している。すると不思議なもので時々押せるのだ。反応する。まだ使えるかもしれない、と思い始めた。勿論、それによる代償もある。なかなか力を入れて押さなきゃいけないので、改行する度に腕が疲れる。脚本なんて改行の連続である。万事休す。こうなりゃいけるところまでいこうと思っている。皆さんも是非気をつけてほしい。エンターキーが取れる瞬間は何の前触れもなくやってくる。いつもそこにあると信じて疑わないものが明日も同じように存在しているとは限らない。それはエンターキーだけでなく人も同じだ。エンターキーから良き教訓を得た。ではでは素敵な週末をお過ごしください。